電子署名の導入

電子署名の導入により、レジリエンスな大学経営を推進

導入の背景

 本学では、窓口フリー、印鑑フリーを推進し、各種手続きのオンライン化を推進してきました。特に押印が不要な書類についてはこれを省略し、感染症に伴うロックダウン時や、テレワークにおいても学生・教職員からの手続きを可能としてきました。一方で、一定程度本人性を確認し受け取る必要があり、押印が廃止できなかった書類がありました。そのため、押印に代わるものとして、本人であることを確認しつつ、電子で書類を受領できる仕組みを導入する必要がありました。これに対応するため、押印に代わり電子署名を行うシステムとして、電子署名システムを導入しました。

電子署名チームによる検討

 電子署名の導入にあたっては、全学の文書関係業務を統括する法務・コンプライアンス課と、学部・研究科の現場、情報部のメンバーにより、市販されているソフトウェアについて、本学が実現したい業務に適しているかを検討しました。第一段階として、本人からの署名が必要な書類を収集する業務に使用することとなり、労働条件通知書を扱う人事給与課も加えて試行した結果、国内外でのシェアが多く、署名以外にも自由に情報を取得できるDocuSignの導入を決定しました。

電子署名の利用状況

 現在は、役員会終了後の各役員からの署名、ユニバーシティハウスへの入居申請書への署名や労働条件通知書など、本人からの署名が必要なものに利用しています。
国際化が進展している中、距離・状況にかかわらず、申込や同意の取得、合意形成の確認等を電子的に行うことができるのは大きな進展です。

 2021年度は数百件程度の利用でしたが、2023年度は1500件以上の利用となり、合意形成の電子化が進んでいます。

今後の進展

 今後は、物品購入契約や、受託研究、共同研究等の契約にも電子署名システムを利用できるよう、学内規則を整備(2024年4月施行予定)し、利用を拡大する予定です。

このことにより、郵送での往復、押印等の作業コストが削減され、スピーディーな契約締結を行うことが可能となります。また、感染症等の影響によって出勤して勤務することが困難である場合であっても継続的に契約等の業務を行うことが可能となり、レジリエンスな大学経営に資するものとなります。