購買業務システム活用による年間600時間の作業時間削減



 歯学研究科では、2021年度、購買業務システムを有効活用し、購買業務における作業時間を年間600時間削減することに成功しました。

 本学では、教員は150万円を超えないもの(一部例外有り)であれば教員が直接業者へ発注することができ、発注後に購入済報告書を作成、事務部門に提出する必要があります。そして事務部門では、納品・検収後にその購入済報告書とその他添付資料を照らし合わせ、財務会計システムに入力し、債務計上票を作成して支払処理を行うというフローとなっています。そこで歯学研究科では、処理フローの見直しを図るため購買業務システムの利用を検討しました。

 購買業務システムとは、本学で2021年度に導入された財務会計システムのサブシステムの一つで、取引業者からの購買データを財務会計システムに直接連携することで、購入済報告書および債務計上票が自動的に作成されるシステムです。購買業務システムを活用することで、教員は購入済報告書の作成を省略することができ、事務部門では財務会計システムに入力する作業や債務計上票の作成が不要となるだけでなく、システムへの入力ミスの防止や、その他購買手続に係る資料の確認を省略することが可能となります。

 歯学研究科では、取引協力業者との購買業務すべてにこのシステムを取り入れたことにより、年間600時間の作業時間を削減しました。また、作業時間の削減により、Google WorkSpaceの活用等、購買関係以外の業務でもICTツールを活用し効率化できるよう、新たに検討し直す時間を確保できました。

 購買業務システムの活用に向けて、係内での処理フロー見直しの段階から情報共有と意見交換を頻繁に行いました。また、オンライン開催で説明会を複数回実施したり、個別に説明に伺うなど、使用者への丁寧な説明を心掛けることで、現場の混乱を最小限に留めたスムーズなシステム移行を完了させることができ、部局全体のDXへの推進力になったと実感しています。