職場環境の改善を起点とした、DX土壌を創成

 生命科学研究科では、職場環境を「自発的に、徹底的に見直す」をコンセプトに、有志による『事務室カイゼンプロジェクト』を発足しました。書類や物品に溢れた事務室を徹底的に整理整頓することで、クリーンな職場環境を実現。さらに紙・モノの電子化を促す雰囲気を醸成し、新しい視点でDXの土壌を整えることに成功しました。この取組は「令和4年度総長業務功労賞事務部門選考委員会特別賞」を受賞しています。

 一見、整理整頓とDXの関連性は薄いように思われますが、業務スペースを解放するために書類やモノをデジタルに置き換えていくことで、デジタル化された情報へのアクセスが容易になり、情報検索時間の削減に繋がるほか、自身あるいは担当者が事務室にいない場合でも情報にアクセスすることが可能となるため、テレワークやフレックスタイムなどの柔軟な働き方の実現や推進に繋がることが期待されます。
 事実、生命科学研究科では、職場環境の改善によりコロナ禍後も継続的に全事務職員* がテレワークを利用、フレックスタイム利用者の割合は67%に達し、個々のライフスタイルに合わせた制度の利用ができる環境を整えました。さらに、整理整頓により新たな動線が生まれ、職員同士のコミュニケーションが活性化。今まで以上により連携の取れた業務が可能となりました。

 整理整頓は仕事の基本とされますが、デジタル要素を効果的に取り入れ、組織全体で取り組むことで、仕事の仕方を相乗的にトランスフォームできる良い事例です。ぜひ参考にしてみてください。

* 雇用契約上不可能な派遣職員等を除く